韓国新大統領ムンジェインの裏の顔?危険な日米の立場と露骨なLGBT嫌悪?

【今回の大統領選挙までのダイジェスト】

まずは大統領選挙までの流れをパパッと見ていきましょう。

 

【1、朴槿恵(パククネ)大統領の罷免】

朴槿恵前大統領が弾劾を受け、罷免されたことは記憶に新しいですね。朴槿恵前大統領は親友である崔順実(チェ・スンシル)被告のために大統領の権力を利用し、不当に利益を与えていたと、韓国の憲法裁判所は認定しました。

 

韓国政権でのスキャンダルとしてはそれほどショッキングな事件とは思えない事案で、国民がこれほどまでに強い拒否感を示したのには理由があります。

 

チェスンシル氏の父親は新興宗教の教祖(総裁)であり、朴槿恵前大統領が幼いころからその孤独な境涯につけこんで少しずつ人心掌握(洗脳)をしていったようです。

 

歴代のスキャンダルのように、スキャンダルの主役がステレオタイプな「エリート」「金持ち」「権力層」というイメージではなく、「(変な)宗教」「洗脳」「親友」という生々しいイメージであることに、国民は拒否感を示し、恐怖すら覚えたのでしょう。

 

朴槿恵前大統領は一貫して疑惑を否認し続けましたが、結局国民の大半が集会やデモなどで弾劾を強烈に望んだため、裁判所としても大混乱を避けるためには罷免を判断せざるを得ませんでした。

 

【2、5人の候補者】

朴槿恵前大統領が罷免され、次に行われるのは当然「大統領選挙」です。有力政党の候補者は最終的に以下のようになりました。

 

・文在寅(ムン・ジェイン)「共に民主党」元代表、第19代国会議員

・洪凖杓(ホン・ジュンピョ)元慶尚南道知事、元「ハンナラ党」(現・自由韓国党、前・セヌリ党)代表

・安哲秀(アン・チョルス)「国民の党」前共同代表、元ソウル大学融合科学技術大学院院長

・劉承旼(ユ・スンミン)「正しい政党」議員、前セヌリ党院内代表、前国会国防委員長

沈相奵(シム・サンジョン)進歩新党元共同代表、現正義党代表、現国会議員

 

【3、新大統領・ムンジェイン誕生】

選挙戦の結果は、投票率77.2%、ムンジェイン氏が得票数13,423,800を獲得し、得票率41.08%で大統領になりました。

 

2位のホンジュンピョ氏は7,852,849票で24.03%の得票率だったので、かなりの大差での勝利です。

 

【ムンジェイン大統領とはどんな人物?】

 

次に、お隣の国韓国の新大統領・ムンジェイン大統領について様々な角度から知っていきましょう。

 

【元弁護士】

ムンジェイン大統領は元弁護士で、同じく元弁護士であるノムヒョン元大統領の弁護士事務所に入所し、「弁護士盧武鉉・文在寅合同法律事務所」を二人で立ち上げ活躍しました。

 

釜山YMCA(キリスト教青年会)理事を務めるなど、キリスト教人である点にも注目したいところです。

 

なぜなら韓国ではキリスト教の影響力が強く、キリスト教が「NO」と言えば、政権は大声で「YES」と言えないほど国の政治の端々にまでキリスト教が浸透しているからです。

 

ムンジェイン大統領も、キリスト教側の立場に立つ人間だということを覚えておいてください。

 

※キリスト教自体を批判するわけではなく、のちほど触れる「ムンジェイン氏のきれいごと」の項でその理由にきちんと触れたいと思います。

 

【盧武鉉(ノムヒョン)元大統領の側近】

ノムヒョン大統領が政権を握っていたころ、青瓦台民政主席秘書官という高官に就いていました。

 

選挙活動中もずっと「ノムヒョンの夢を叶える」と言い続けているほどで、おそらく大統領としてはノムヒョン元大統領に近いものとなるでしょう。

 

【ムンジェイン・スキャンダル】

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・息子の不正採用就職?(不可解な点が多すぎる)

・ネガティブキャンペーンを批判しているのにネガティブキャンペーンの対策チームの文書が流出

・その他、ムン氏の周辺の人物(選挙活動チーム)の不祥事多数

 

【発言と矛盾する本音。俳優のような彼の裏の顔】

ムンジェイン大統領は「弱者の味方」「全ての国民の大統領」と言って国民の人気を得ておきながら、こちらの記事(韓国同性愛者迫害事件、軍隊でのゲイ狩りと大統領選挙の行方)にもあるように「性的少数者などの差別禁止法反対」の意思を示しました。

 

前回の大統領選挙でパク・クネ氏と争ったムン・ジェイン候補を含むホン・ジュンピョ候補、アン・チョルス候補ユ・スンミン候補らは4月20日の「第19代大統領選挙のキリスト教公共政策発表会」にて差別禁止法の制定に反対の意向を表明した。

 

ここからわかることは、ムンジェイン氏は少なくとも「全ての国民の大統領」になる気はないということです。少数者(マイノリティー)を公然と差別する、又、弱者を見放す発言に怒りを覚えます。

 

シム候補以外のすべての候補者がこの状態だと、韓国という国はあまりにも性的少数者にとって過酷な国です。

 

若者の熱狂的支持を得て大統領になったムンジェイン氏は、他の様々な理由で支持を得たには違いないのですが、弱者を当選前から否定している彼の矛盾とモラルのなさ、国際的にも後退するこの価値観を悲しく思うのは私だけでしょうか。

 

この失言(本人は失言とは思っていないだろうし、国民の多くも思っていないでしょうが)が、今後どのように響いてくるか、注目し続けます。

 

また、ムンジェイン氏が掲げたマニフェストは朴槿恵氏が大統領になる前に掲げたマニフェストのように「きれいごと」がたくさん並んでおり、それをほとんど履行できなかった朴槿恵氏に対してムンジェイン氏がどこまで国民の期待にこたえられるかが見ものです。

 

期待をしすぎて、それができなかったときの韓国国民の怒りは想像するだに恐ろしいものです。これ以上国民を裏切ることのない、よき大統領になってほしいです。

 

【ムンジェイン大統領の公約の一部】

・公共部門を中心に、働き口を81万個創出する!(え!?81万個?と思わず驚いてしまいますね。できたらいいですけどね。)

・実質的な労働時間を短縮することで、働き口を分ける・・・(とはどういうことでしょう。)

・北朝鮮の核問題解決(ぜひとも!)

・韓米同盟強化(THAADを撤廃したらそれは難しいのでは・・・)

・兵士の給与を最低賃金の50%までUP(ぜひとも!)

・男女で同じ賃金、同じ待遇

・老人の保護、職の供給、手当、支援など

・育児休暇の拡大

・カードの手数料を大幅に下げる

 

などなど、細かいものはかなりいろいろありました。

 

こんなにたくさんあっても全部やり切れるのか?という疑問と、81万個の職を創出するなどという「ちょっと見積もり多くみすぎじゃないか?」という疑問と、ここには書かなかったその他の「まだきちんと具体策がなさそうなあいまいな目標的な公約」が多く見られました。

 

公約をすべて果たせるなんてことは端から期待していませんが、少なくとももう少し具体的なものであれば、信頼が増すと思うのですが。

 

その点「兵士の給与を最低賃金の50%までUP」なんてのはすぐにやってあげてほしいですね。

 

青春のうちの約2年を捧げる若者が、あり得ないほどの低賃金で兵役に就かなくてはならないのは胸が痛みます。(せっかく休暇で出てきても、彼女に何もしてあげられない若者の鬱屈感を、どうにかしてあげてほしいです)

 

【日本に関しては】

 

朴槿恵政権のときに結んだ慰安婦問題の合意について、ムンジェイン大統領は「再協議すべき」と言っています。

 

合意については「不可逆的な」合意であったのだから、国際的なルールとしてはそれを覆すのは問題があります。

 

しかし「再協議」とはすなわち「破棄」よりはかなり語調が弱いもので、ムンジェイン大統領は基本的には日本とも友好や協力関係を保ちつつ、韓国国民に対しては「歴史・領土問題を妥協しない姿勢」を見せ続けようと、やはり両方に外面を保つのに苦労している模様です。

 

「再協議すべき」という発言一つをとって、彼が反日であると考えるのはやりすぎでしょう。

 

【北朝鮮については】

 

ムンジェイン大統領は2016年の12月の段階で、「自分が大統領に就任したらアメリカよりも先に北朝鮮を訪問する」と公言するほど北朝鮮に「優しい」政策や考えを持っています。

 

具体的には対北経済協力を再開させようという政策を示しています。

 

しかしこれは韓国国内からも批判を受け、さらに核開発やミサイルでの威嚇に怒りを覚え経済制裁を強化しようと中国にも働きかけている日・米としては「下手なことをしてくれるなよ韓国!」と言ったところでしょう。

 

 

「金正恩とは対話をすべき」という彼の姿勢に、困惑する人も少なくないです。「北朝鮮を≪主敵≫とは大統領として言えない」とする彼のあいまいな発言に、ネット上では「≪主敵≫でもないのに、俺はなんのために軍隊に2年も兵役したんだ?」という悲痛な声も・・・。

 

軍隊と国際平和の問題に関しては、ぜひとも平和であってほしいし、軍隊なんか必要のない日が来ることを強く願う者ですが、現時点では傍若無人な北朝鮮に単純に融和政策に出られると、核開発を進めさせてしまったり、国際的なルール違反を黙認することになりかねないので、毅然としていて欲しいというのは正直なところです。

 

【THAAD配置を再検討】

 

それはTHAADについても言えることです。THAAD(高高度防衛ミサイル)は中国に脅威を与えるため、中国が嫌がって「中国人は韓国に行くな!」とまで事態は悪化。

 

韓国の観光事業が一気に急落し、韓国が焦るのもわかります。

 

中国と協力していきたいムンジェイン大統領は、大統領就任後の各国首脳との電話会談でもアメリカとは30分、日本とは25分会談をしましたが、中国とは40分もの会談を行ったほど、中国との協力に力を入れており、

 

朴槿恵元大統領弾劾時にアメリカが持ってきたTHAADを、「再検討すべきだ」と当選前から言ってきました。そして電話会談でも「努力する」と習近平国家主席に答えたようです。

 

【中国との関係と「一帯一路」とは】

 

中国は正直ムンジェイン氏が大統領になって嬉しいでしょう。金正恩氏も嬉しいでしょう。ムンジェイン氏は中国には最初から友好感をバンバンアピールし、北朝鮮には一貫して歩み寄る姿勢を見せています。

 

実はTHAADの配備に激怒していた中国は、数日後に予定されている「一帯一路」という「海と陸の両方にシルクロードを作り、巨大な経済圏を作り出そう!」という試みの会議に、韓国を招待していませんでした。

 

この会議には日本や北朝鮮も招待されているのです。この経済圏は中国がアメリカに相当する力を手に入れるチャンスであり、相当に力を入れている試みです。

 

ムンジェイン氏は大統領就任後、一気に中国にすり寄ることでこの会議に韓国の代表団を出席させることになりました。中国はうはうはです。

 

 

もしも中国が嫌うTHAAD配備が撤廃されれば、アメリカは韓国を良くは思わないでしょうし、日本も日米韓で(最近は中国も協力的だった)進めていた北朝鮮に対する制裁の意味がパーになります。

 

国際的にも他国の銀行にハッキングをしてお金を引き落とすという犯罪を犯し始めている北朝鮮。韓国が融和政策をとることによって、北朝鮮がつけあがることも心配されますし、日本や韓国、ロシアまでもが参加する一帯一路会議のゆくえが気になります。

 

これによっては、共産主義国である中国が強大な力を握ってしまって、その先は・・・という恐れもあるのです。

 

朴槿恵前大統領の罷免に始まり、北朝鮮の度重なる挑発、アメリカのトランプ大統領の強硬姿勢、そして北挑戦に融和的な新大統領の誕生によって、これから世界情勢がどのように動いていくのか目が離せません。

 

願うのは平和と、すべての人間の人権の尊重、そして自由のみです。

 

【問題である大統領】

最後に余談ですが、韓国語で「문제인(ムンジェイン)」というのは「문제(問題)」と「 인(~である)」という風に読まれ、「問題である大統領ムンジェイン」「問題である公約だらけムンジェイン」などと揶揄されています。

 

「問題なかった!本当によくやってくれたムンジェイン!」と言われる日がちゃんと来ますように。

       
 
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